23日、リビア反体制派は、首都トリポリの政権中枢バーブ・アジジヤ地区を制圧したと表明。同地区には最高指導者カダフィ大佐の住居があり、内部には逃走用の通路とみられる鉄製の扉が多く発見されました。
ある兵士は、「カダフィは我々(反体制派)をネズミと呼んだが、地下に逃げたのは、あいつのほうだ」とAP通信に語りましたが、これによって、大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国の緑一色の国旗は取り外され、反政府軍が旗印としたリビア共和国の「三色旗」に変更する判断が世界各国の大使館に広がっています。
今後はリビア国民評議会による新体制づくりが加速することとなりますが、その道のりには幾つもの苦難と無数の血が流されることになるのでしょう。
国民評議会のアブドルジャリル議長は、首都攻防戦で400人以上が死亡、約2000人が負傷したことを明らかにしましたが、反体制派は依然としてカダフィ氏の身柄拘束を果たすには至っていません。
一方、カダフィ氏はトリポリの地元テレビ局を通じて演説を行い、「(バーブ・アジジヤ区域からの撤退は)戦術的行動だ」と強調。また多国籍軍による空爆を非難し、「勝利か殉教者になるかだ」と徹底抗戦を宣言したようです。
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