
2007年、皮膚科医のピーター・イティン氏がスイス人女性から受けた連絡は奇妙なものでした。
彼女は、アメリカへ入国するための審査に不適合だというのです。
その女性には指紋が存在せず、外国人渡航者に義務付けられる指紋採取が行えません。もちろん、彼女の非凡な特徴は人為的なものでもありません。
つまり彼女は、指紋を持たずに生まれてきたのでした。
非常に珍しい遺伝子疾患とされる、先天性指紋欠如疾患。別名「入国遅延症(immigration-delay disease)」が発見された瞬間です。
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