ダゲレオタイプ(銀板写真)の発明期にあたるヴィクトリア朝時代の英国では、亡くなった家族の記念写真を撮影するという習慣が生まれています。
Post-mortem photography 、あるいはメメント・モリとも呼ばれたその習慣は、肖像画を依頼することのできない中流階級の人々にも、家族の肖像を手元に残す方法を提供しました。
当時の人々にとって、写真を撮影することは一生に数回の記念的な行為と思われていました。また子供の死亡率も高かったことが、こうした遺体の記念写真を撮影する習慣となって現れたようです。
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