Virgil Warden Finlay04

 1914年にニューヨーク州ロチェスターに生まれたヴァージル・フィンレイは、SF、ファンタジー、ホラーをモチーフとした作品をパルプ誌に多く発表したイラストレーター。
 サイエンスフィクションとファンタジーの世界で活躍したもっとも偉大な挿絵画家と評されるうちの一人で、高密度の点描とクロスハッチングによる細緻な画風、官能性を持ち味としました。

 高校時代に絵画と詩作に傾倒していたフィンレイは、その活動の場をパルプマガジンに求め、21歳の時に6枚のイラストを『ウィアード・テールズ』誌へ送るという行動に出ます。しかし同誌の編集長だったファーンズワース・ライトは、当初、彼のような細緻な画風がざらざらの紙質のパルプ誌の印刷に適しているかに疑問を抱いたのだそうです。
 印刷が可能だとわかるとライトは彼の作品を買い求め、フィンレイの挿絵は同誌1935年12月号付けでのデビューを勝ち取ります。その後は他の雑誌にも仕事を広げるなど人気イラストレーターとなりましたが、職人気質ゆえか経済的には常に困窮していたようです。
 フィンレイは35年の経歴の中で、2,600以上の作品を残しました。

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