Patricia Piccinini-06

 1965年、シエラレオネのフリータウンに生まれたというパトリシア・ピッチニーニは、72年に家族とともにオーストラリアに移住。2003年のヴェネツィア・ビエンナーレでオーストラリアの代表作品として選ばれた「we are family」などの代表作を持つハイパーリアリズム彫刻家です。
 人と動物とのキメラを思わせるクリーチャー、あるいは動物のフリークスを思わせる造形物が有名ですが、彼女によると「もっともらしい人工と自然の区別」の探求が作品テーマで、生命倫理、バイオテクノロジーなどがヒトの生理と技術の進展とを結びつける理由とのこと。

 ピッチニーニの作品メディアは絵画、彫刻、映像、音声、ジオラマ、デジタルプリントなど多岐に及びますが、そのスタイルがしばしば同様の方向性を持つロン・ミュエックやサム・ジンクスと比較されることもあるようです。

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