いやはや、昔のホラー映画ってどうしてこう魅力的なグラフィックばかりなんでしょうね。今やモノクロ映像を自動でカラーライズできる時代ですが、やはり発色には限界がありまして、人の行う彩色にはかないません。
ご紹介する作品は、Goatboys Recoloured Classic Monstersさんが、ホラー映画の古典を彩色によりカラー化した作品です。
ドラキュラやフランケンシュタインの怪物、狼男に半魚人など主にユニバーサル映画のクラシックモンスターが中心ですが、こういう作品は大好きです。
『フランケンシュタイン (1931年)』より
『大アマゾンの半魚人 (1954年)』より
『フランケンシュタインの花嫁 (1935年)』より
『狼男 (1941年)』より
『The Brute Man (1946年)』より
この特異な風貌の俳優さんはロンド・ハットンさんといいまして、『殺人鬼の巨像(House of Horrors : 1946)』や画像の『The Brute Man(日本未公開)』など数本のホラー映画に出演しています。
日本ではあまり知られていない俳優ですが、先端巨大症のため特殊メイクを施さずにモンスター役を演じることができた伝説的な怪優です。
ちなみに1991年の映画『ロケッティア』に登場した悪役のロサーは、彼に似せて特殊メイクが施されていました。
『透明人間 (1933年)』より
『ノートルダムのせむし男 (1923年)』より
『オペラの怪人 (1925年)』より
『London After Midnight (1927年)』より
画像の『London After Midnight』は、『魔人ドラキュラ』を監督したトッド・ブラウニングが初めて吸血鬼をテーマに撮影したことでも知られています。
残念ながらフィルムが現存していないらしいのですが、ロン・チェイニーが演じたビーバーハットの男こと、エドワード・C・バーク教授の強烈なビジュアルはあまりにも有名です。
後にブラウニングは本作を『古城の妖鬼(1935年)』として自らリメイクしており、その時の主演は『魔人ドラキュラ』のベラ・ルゴシでした。両作品ともにユニバーサル作品ではなく、MGMの制作です。
なおチェイニーは、上に挙げた『ノートルダムのせむし男』のカジモドや、『オペラの怪人』の怪人ことエリックも演じており、“千の顔を持つ男”と呼ばれるほど多様な役を演じたようです。
『魔人ドラキュラ (1931年)』より
彼のFacebookではより多くの作品を見ることができますので、興味がおありでしたらご訪問ください。
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