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 1930年といえば、無声映画が中心だった映画界で、ようやくトーキー技術が確立され始めた頃でもありますが、その時代にこれだけ高品質のコマ撮りアニメが製作されていたという事実にはちょっと驚かされます。
 ご紹介する映像は、チャールズ・バウアーズによる『It's a Bird』という1930年の作品より抜粋されたもの。詳細については以下からどうぞ。

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 日本ではあまり知られていませんが(筆者も知りませんでした)、チャールズ・バウアーズ[Charles Bowers]は、カートゥーニスト(アニメーター)とスラップスティック・コメディアンとしての肩書きを持ち、無声映画と初期のトーキー映画で活躍しましたが、長く忘れられていた存在であったらしい。

 近年になって作品の発掘が相次いでおり、再評価の機運が高まっているとともに、チャップリンやバスター・キートン、ハロルド・ロイドらと肩を並べる映画の天才として評価する人も出ているようです。
 特に実写とストップ・モーションを組み合わせた独特の表現は特徴的で、アニメーションのパイオニアとする評価もされています。

 実際、映像を観ていても、どのような素材で製作されたのか一見してわからない部分もあり、現代の目で見ても極めて質の高いストップモーション・アニメーションであることがわかります。ブリコラージュっぷりすごいですね。



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Image Entertainment 2004-09-07

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