Mickey Mouse Gas Mask

 第二次大戦中には、ミッキーマウスも子供たちの命を守るために徴兵されていたようです。
 真珠湾攻撃の翌年にあたる1942年、ドイツ軍などによる本土攻撃の恐怖を感じていたアメリカでは、子供たちを化学攻撃から守るために4000万人分のガスマスクを配布する計画が進められていました。
 ご紹介するミッキーマウスのガスマスクは、重たいガスマスクを抵抗感なく子供たちが着用するために、ウォルト・ディズニーの肝いりで開発されたというもの。いわばマーチャンダイズの黒歴史ともいうべきものですね。

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(ガスマスクのデザイン画を示すウォルト・ディズニーと、軍人さん)

 大人用のガスマスクは子供たちには大きすぎ、かつ重たすぎるために、ウォルトが提案したのがミッキーのキャラクターを模した子供用のガスマスクでした。18ヶ月から4歳の児童用に設計されており、子供たちにとって生存性の向上と恐怖の緩和に役立つかもしれないと、当時の米陸軍予備軍司令部のロバート.D.ウォーク氏は記しています。

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 ミッキーのガスマスクは、ディズニーのライセンス契約の元、約1000個ほどが生産されたらしい。生産を請け負ったのはサンラバー社という当時の会社で、同社のディートリッヒ・レイぺル氏がデザインを担当したそうです。

Mickey Mouse Gas Mask 04

 当時のイギリスでも、ミッキーのガスマスクは生産されていました。
 今ではガスマスクの多くは失われていますが、残された幾つかはオクラホマ州の第45歩兵師団博物館やアラバマ州の米陸軍化学博物館などの博物館に収蔵されているといいます。

Mickey Mouse Gas Mask 04
(米オクラホマの第45歩兵師団博物館(45th Infantry Museum)に展示されているガスマスク)

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(Via.Daily Mail / Atlas ob Scura)

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グラフィック社 2012-12-06

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