内燃機関が市場を席巻する以前には、水蒸気による熱機関いわゆる「蒸気機関」が、近代文明の多くを牽引していました。
ヘロンの蒸気機関から第一次産業革命にいたるまで、果てはスチームパンクの成立などなど....スチームエンジンの歴史は、やはり僕たちのイマジネーションを刺激してやまない魅力に満ちています。
ちなみにTOP画像は、自転車のご先祖様ベロシペードに蒸気機関を搭載したテスト車両。
The Michaux-Perreaux steam velocipede from 1867-1869
世界で初めてのオートバイとして記録される「Michaux-Perreaux steam velocipede」は、ベロシペードに小さな蒸気エンジンを取り付けたもの。
フランス人ピエール・ミショーによるミショー式ベロシペードにエンジンを取り付けたものですが、同時期にアメリカ人のシルヴェスター・H・ローパーによる「Roper steam velocipede(三輪車)」も存在していました。
A Sentinel Steam Bus, built by the British Sentinel Waggon Works Ltd. in the 1920s
1920年代にイギリスの Sentinel Waggon Works 社によって造られた「センチネル・スチーム・バス」。
Sentinel Waggon Works 株式会社は1906年に設立され、蒸気式の路上車両や機関車を製造していましたが、後にディーゼルエンジンの製造を開始。1956年頃に廃業しています。
Steam trucks and tractors from the early 20th century
カラフルな色彩が目を引く蒸気式のトラックやトラクター車両は、20世紀初期の頃にはしばしば見られたようです。
Woggle Bug, by Louis Ross, 1904
スタンレー自動車会社による蒸気エンジン式のレースカー「Woggle Bug」で、史上初めてデイトナビーチのコースを完走したルイ・S・ロス。
彼は後に自動車会社を興しましたが(ジョン・L・ロスのロス自動車会社とは別会社)、敷設機雷の製造に興味を示し、彼自身がデザインした発破のテスト中に死亡するという結末を迎えます。
(参考:スタンレー・スチーマー)
Hornsby chain tractor from 1905
世界初の無限軌道車両は20世紀の初期に建造されました。ホーンズビーのチーフエンジニアであったデイビッド・ロバーツによって開発され、1904年7月には特許を取得しています。
後に同社は、“チェーン・トラック”の特許権をアメリカのホルト・トラクター株式会社に売却することとなりますが、それが現在のキャタピラー社の基礎になっています。
(参考:Richard Hornsby & Sons)
関連動画:The World's First Caterpillar Track (1908)
ガソリン駆動による世界初の無限軌道車両のプロモーション映像。ドイツ製。3分過ぎ頃に、蒸気エンジンによる上記車輛も登場します。
Steam Wheel Tank, 1916-1917
2気筒75馬力の蒸気エンジンを搭載した三輪蒸気タンクは、英国の“ビッグ・ホイール”コンセプトに基づいて、当時のホルト・マニュファクチャリング・カンパニー(現:キャタピラー社)によって建造されました。
(参考:Steam Wheel Tank)
Steam car for the children – the Olds' Mobile, 1930
毎時10マイル(16km/h)の速度が出たという、子供用の愛らしい蒸気自動車。
The Besler steam biplane prototype, 1933
1933年にオークランド空港で数回の試験飛行を行ったという、蒸気式複葉機。Travel Air 2000をベースに、2気筒150馬力のエンジンを備えていました。
Chevrolet Chevelle SE-124, 1969
1969年に製作されたという、シボレー・シェベルをベース車両にした蒸気エンジン式のコンセプトカー。
(参考:Kimmelsteam)
Inspiration (2009)
まるで蒸気式のバットモービルを思わせる車は、毎時148マイル(239km/h)の記録を保持する、世界最高速の蒸気自動車。
二段過給システムの蒸気タービン・エンジンは、蒸留水で満たされた12台のボイラーから供給される蒸気で駆動します。
(Via.io9)
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世界で初めてのオートバイとして記録される「Michaux-Perreaux steam velocipede」は、ベロシペードに小さな蒸気エンジンを取り付けたもの。
フランス人ピエール・ミショーによるミショー式ベロシペードにエンジンを取り付けたものですが、同時期にアメリカ人のシルヴェスター・H・ローパーによる「Roper steam velocipede(三輪車)」も存在していました。
A Sentinel Steam Bus, built by the British Sentinel Waggon Works Ltd. in the 1920s
1920年代にイギリスの Sentinel Waggon Works 社によって造られた「センチネル・スチーム・バス」。
Sentinel Waggon Works 株式会社は1906年に設立され、蒸気式の路上車両や機関車を製造していましたが、後にディーゼルエンジンの製造を開始。1956年頃に廃業しています。
Steam trucks and tractors from the early 20th century
カラフルな色彩が目を引く蒸気式のトラックやトラクター車両は、20世紀初期の頃にはしばしば見られたようです。
Woggle Bug, by Louis Ross, 1904
スタンレー自動車会社による蒸気エンジン式のレースカー「Woggle Bug」で、史上初めてデイトナビーチのコースを完走したルイ・S・ロス。
彼は後に自動車会社を興しましたが(ジョン・L・ロスのロス自動車会社とは別会社)、敷設機雷の製造に興味を示し、彼自身がデザインした発破のテスト中に死亡するという結末を迎えます。
(参考:スタンレー・スチーマー)
Hornsby chain tractor from 1905
世界初の無限軌道車両は20世紀の初期に建造されました。ホーンズビーのチーフエンジニアであったデイビッド・ロバーツによって開発され、1904年7月には特許を取得しています。
後に同社は、“チェーン・トラック”の特許権をアメリカのホルト・トラクター株式会社に売却することとなりますが、それが現在のキャタピラー社の基礎になっています。
(参考:Richard Hornsby & Sons)
関連動画:The World's First Caterpillar Track (1908)
ガソリン駆動による世界初の無限軌道車両のプロモーション映像。ドイツ製。3分過ぎ頃に、蒸気エンジンによる上記車輛も登場します。
Steam Wheel Tank, 1916-1917
2気筒75馬力の蒸気エンジンを搭載した三輪蒸気タンクは、英国の“ビッグ・ホイール”コンセプトに基づいて、当時のホルト・マニュファクチャリング・カンパニー(現:キャタピラー社)によって建造されました。
(参考:Steam Wheel Tank)
Steam car for the children – the Olds' Mobile, 1930
毎時10マイル(16km/h)の速度が出たという、子供用の愛らしい蒸気自動車。
The Besler steam biplane prototype, 1933
1933年にオークランド空港で数回の試験飛行を行ったという、蒸気式複葉機。Travel Air 2000をベースに、2気筒150馬力のエンジンを備えていました。
Chevrolet Chevelle SE-124, 1969
1969年に製作されたという、シボレー・シェベルをベース車両にした蒸気エンジン式のコンセプトカー。
(参考:Kimmelsteam)
Inspiration (2009)
まるで蒸気式のバットモービルを思わせる車は、毎時148マイル(239km/h)の記録を保持する、世界最高速の蒸気自動車。
二段過給システムの蒸気タービン・エンジンは、蒸留水で満たされた12台のボイラーから供給される蒸気で駆動します。
(Via.io9)
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