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 これが現代科学の「擬体」です――というわけなのですが、義肢や人工的な臓器、各種の人工器官で人体を補えるのなら、それらの人工的な構造を用いて人体を構成することも可能なのではないか?

 そんな試みを行ったのは、イギリスの公共テレビ局“チャンネル4”。
 同局のドキュメンタリーで描かれる、レックス(REX)と名付けられた擬似人体は、義手や義足などの義肢、また人工臓器などを用いて構成された、ある種の模擬人体なのだそうです。

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(“600万ドルの男”スティーブ・オースティンことリー・メジャース)
 
 ソースでは70年代のSFテレビシリーズ「600万ドルの男」を取り上げていましたが、技術的はことはともかく、個々のシステムを人体に置き換えることが可能であるという点においては、レックスが人工的な人体であり、ある種の擬体化をイメージさせるものであることに違いありません。

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(画像はイメージ)

 番組で司会を務めるベルトルト・マイヤー博士は、自身も生まれつき左手を欠損しており、義手を使用しているという人物。「それはエキサイティングですが、ちょっと怖くもあります。進化の限界を越える可能性の一部を、科学技術が示しているのかもしれません」、と述べています。

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(ベルトルト・マイヤー博士とレックス)

 またボストン大学で生命倫理学の教鞭をとるジョージ・アンナス氏は、「我々にとって、人間的であるために何が必要なのか、それを変えることになるという点に恐れを感じると私は思います」と応じているようです。

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(REX の解説図。ビジュアル的には、まだまだ等身大の“からくり人形”を思わせますが、そのSF感はすごい)

 なお、擬似人体レックスを構築するための費用は、100万ドル(約9000万円)だそうで、スティーブ・オースティンの6分の1の予算で完成させることができたようです。
 もちろん義肢や人工臓器の意義に異論を差し挟む余地などありませんが、人体の全てが人工物に置き換わることがどういう意味を持つのか、また人工物へと置換されたヒトという存在をどのように定義すべきなのか――レックスが問いかける疑問は思考実験として面白いものだと思う。

 なお、バイオニックマン・レックスのドキュメンタリーは、2月7日(木曜日)にチャンネル4で放映予定だそうです。見れないんだけれどもねw

(Via.Daily Mail)

 動画はチャンネル4ではなく、Rex Bionics 社の提供によるものです。



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