Meet the Bacteria That Produces Pure Gold4

 錬金術が17世紀の自然科学を生み出したと指摘したのは歴史学者フランシス・イェイツでしたが、21世紀になって、まさかの錬金術を思わせる驚きの発見がなされたようです。

 錬金術究極の目的でもあった金の生成を、Cupriavidus metallidurans と呼ばれる細菌が現実に行うことを発見したのは、ミシガン州立大学の研究チーム。なんとこの細菌は塩化金という化合物を消化し、排泄物として金を排出するのだそうです。
 発見された細菌から得られるウンチは、24k。つまり純度が99.99%以上の金に限られるもの。要するに「純金」です。

Meet the Bacteria That Produces Pure Gold
 これが発見された細菌 Cupriavidus metallidurans

Meet the Bacteria That Produces Pure Gold2
 細菌に塩化金のランチを与えると....。

Meet the Bacteria That Produces Pure Gold3
 黄金のウンチを排泄します。

「これはネオ錬金術です」と語るのは、研究チームの1人であるアダム.W.ブラウン氏。「プロジェクトの詳細は、現代微生物学と錬金術をクロスさせるものです」と語るブラウン氏と、生物学の Kazem Kashefi 教授が、問題となる細菌を発見したとのこと。
 塩化金は自然界にも見られる有害な化学物質で、Cupriavidus metallidurans は当初考えられていたよりも25倍も毒性に強かったのだそう。

 ブラウン氏と Kashefi 教授が実験を行ったところ、細菌は毒素を形質転換し、一週間ほどで小さな金塊を作り出したのだそうです。
「この“金属の恋人”の偉大な仕事は、(細菌の)生きたシステムとして行われるものです」とブラウン氏は語っています。

00338880-99f8-4c65-98b2-c29fee8a8851

 バイオリアクタ―を使用した実験の一部は、バイオテクノロジーとアート、また錬金術の融合を意図したインスタレーションとして「サイバーアート・コンペティション」でも披露されるということです。

e2fe3bfe-fc83-456b-998a-1310b7a491b8

 これは電子工学を専門とすると同時に、電子アートとインターメディアの准教授でもあるブラウン氏の意向によるものですが、勿論れっきとした物理化学として研究された結果でもあります。

93bc378c-08c7-4a01-8083-156b125d4f18

a7f57ddd-e0ac-4a97-ba50-75104ac15b6b

 非金属を金に変成しようとしたかつての錬金術師たち。
 もちろん現代人の視点からは否定されがちですが、一方では当時の正当な学問であったのも事実。これは陰陽道が科学の一部であった本邦とも対比されるかもしれません。

 ブラウン氏の言葉を借りれば、“ネオ錬金術”ともいえる今回の試み――残念ながら今のところ、大規模にその実験を再現するには法外な費用がかかるだろうとアダムス氏は述べています。



(Via.ロケットニュース24 / Michigan State University - News)

錬金術―おおいなる神秘 (「知の再発見」双書)錬金術―おおいなる神秘 (「知の再発見」双書)
アンドレーア アロマティコ 種村 季弘

創元社 1997-12
売り上げランキング : 105130

Amazonで詳しく見る
by G-Tools