20世紀初期の自動車にとって、雪に覆われた地形は大敵でした。
この風変わりな自動車は「スノー・フライヤー」と呼ばれるキットを装着したT型フォードですが、このスノー・フライヤーは米国の発明家ヴァ―ジル・D・ホワイトが考案したもの。
世界初のスノーモービルと呼ばれるこのキットを、ホワイトが考案したのは1913年のこと。後にホワイトは400ドルほどの値段で“スノー・フライヤー”を販売する会社を興しましたが、冬の農村部を訪問する医師や郵便業者などには特に人気があった車両であったようです。
スノー・フライヤーを装着したT型フォードはコレクターの間で一定の需要があり、所有者のクラブも存在するようです。クラブのスポークスマンによると、米国の第30代大統領カルビン・クーリッジの父親死去の際には、T型スノーモービルが雪の葬列を導いた例もあったとのこと。
T型スノーモービルは時速18マイル(約29km)の速度で切れ目なく走る能力があったそうですが、除雪車の導入によりスノー・フライヤーの需要は色褪せ、ホワイトは会社を売却するにいたったそうです。
(Via.Mail Online)
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