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 CNNによると、米国の研究チームがアフリカのコンゴ(旧ザイール)で新種のサルを発見したようです。
 見つかったのはコンゴ中部にあるロマニ盆地の森林に生息するオナガザルの一種で、発見のきっかけはコンゴの森林を調べていた調査団が、近隣の集落で見たことのないサルが民家に繋がれているのを見つけたことでした。

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 地元の少女に引き取られたレスラ。(C) John Hart

 ハンターに母ザルを殺された子ザルを地元の少女が保護し、ペットとして飼っていたことが調査団の目に留まる切っ掛けとなったようです。
 また、新種として特定されたサルは地元では「レスラ」と呼ばれており、ハンターたちにとってはよく知られた存在であったとも報じられています。

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 発見されたオナガザルの一種は、大きな目とピンク色の顔、ふさふさした黄金色の毛を持っていることが特徴。
 体型や大きさは東部に生息するフクロウのような顔のオナガザル「フクロウグエノン」に似ているが、外見に大きな違いがあるとのこと。

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 フクロウグエノンと新種のサル。(C) Plos One

 研究チームは鳴き声の録音や組織の採集、生態観察などの現地調査と並行して、遺伝学、人類学的な検証や頭蓋骨の形状比較などの実施を行い、3年がかりの研究を経て新種の特定に至ったようです。

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 また、地元民がレスラと呼ぶサルの生息する森林は、これまでほとんど学術調査の対象になったことがなく、今後も貴重な発見が期待できるらしい。
 研究チームはレスラを象徴として、原生林が脅かされているこの地域の森林保護を訴えていきたい意向とのことです。

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(Via.CNN.co.jp)

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