Pussy_Riot_by_Igor_Mukhin

 ロシア正教会の大聖堂でプーチン大統領を批判する歌を演奏した、フェミニスト・パンクロック集団「プッシー・ライオット」の3人に、禁錮2年の実刑判決が言い渡されました。
 フーリガン行為で逮捕された3人に対し、マリーナ・シロワ裁判官は「社会に対する明らかな侮辱」を行ったと述べましたが、すし詰め状態の傍聴席からは「恥を知れ!」「不正だ!」などの怒号が飛び交ったそうです。

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 罪を問われていたのは、エカチェリーナ・サムツェビッチ被告(30)、ナジェージダ・トロコンニコワ被告(22)、 マリア・アリョーヒナ被告(24)の3人。

 そもそも彼女たちがどのような行為を行ったかというと、ウラジーミル・プーチンが再選された大統領選挙への抗議活動の一環として、「ロシア正教会救世主ハリストス大聖堂を訪れ、十字を描いて、祭壇に上がり頭を垂れてから、「Панк-молебен Богородица, Путина прогони(聖母様、プーチンを追い出してください)」を歌いはじめた」というものらしい。



 1分もしないうちに3人は警備員に連れ出されてしまいましたが、この時の映像は、後に同曲のビデオ・クリップに使用されています(上の動画)。

この曲の中で、彼女たちは、「テオトコス (Θεοτόκος)」(神の母、すなわち聖母マリア)にあたるロシア語「ボゴロディーツァ (Богородица)」に、「プーチンを辞めさせて」と訴えている。この曲の歌詞は、モスクワ総主教キリル1世のことを、神よりもプーチンを信じているように描いたものだった。総主教は、選挙戦が始まる前から、大統領候補としてプーチンを公然と支持していた。
プッシー・ライオット - ウィキペディア

 結局のところ、必死で止めに入った教会関係者の姿からプーチン大統領とロシア教会の癒着を明るみに出す結果となり、招待されたマスコミによりその活動は一気に世界に知られるところとなりました。



 なお、EUのキャサリン・アシュトン外交安全保障上級代表は、即座に判決が「不相応」だとコメント。
 多くのミュージシャンからの支持表明をふくめ、他の国々でも多数の人々が3人の釈放を求めて抗議活動を行っているようです。

(Via.AFPBB News)

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