古生物学者たちは、かつて地球を支配していた恐竜たちの多くの疑問を、たゆまぬ努力と情熱によって解き明かしてきました。
しかしながら彼らが頭を悩まし続けてきた、一つの疑問があるようです。
これら巨大すぎる古代の生物は、どのようにして種を営む行為を行ってきたのか――具体的にはセックスです。交尾です。
というわけで、30トンを超える4階建てのビルディングよりも大きな恐竜たちの交尾はいかなる体位で行われたのか、古生物学者が回答する最新の研究成果を見てみましょう。デカくても意外とシンプルでした。
現代の鳥類と爬虫類のオスとメスは、排尿と排便、生殖にいたる単一の開口部を保持しており、その基本原則は恐竜であっても大差はないようです。「総排出腔」と呼ばれるもので、軟骨魚類、両生類、爬虫類、鳥類および一部の原始的な哺乳類に見られる、直腸・排尿口・生殖口を兼ねる器官のこと。
総排出腔をもつ動物では、消化管(腸管)の末端である糞管(肛門管)、泌尿器からの輸尿管、生殖器からの生殖輸管(卵管・精管)のすべてが、共通の室(腔部)である総排出腔に開口するとされており、古生物学者たちは、これらと同じ基本的な器官を恐竜たちも備えていたと信じています。
ビバリー・ハルステッド博士は「すべての恐竜が、基本的には同じ体位を用いていたはずだ」と語っており、「背後からのしかかり、メスの後肢を持ち上げて、尻尾をねじるようにして挿入」していたはずだと述べています。
具体的には後背位であり、それは犬のようなものだったといいます。
サウロポセイドンによる交尾の想像図。
生物学者であるスチュアート・ランドリー氏は、このような巨大な恐竜の場合は、交尾による負荷あるいは横転した際の衝撃を軽減するために、水とその浮力を必要としたのではないかと考えています。世界最大級の竜脚類ともなると、さぞやド迫力の交尾だったのだろうと想像できます。
懐かしいイメージのイラストでは、このように描かれていました。
一見すると大差ないようだけど、羽毛の有無や、よりトカゲらしいフォルムなど似て異なる感じです。
未だ恐竜が、ゴジラのように直立したイメージを持たれていた時代のものでしょうか。展示された化石などでは、同じ後背位でも擬人化されたイメージでちょっと生々しい感じですね(骨ですけど)。
ちなみに、ティラノサウルスのペニスは約12フィート(約3.7メートル)を誇ったのではないかと、ミネソタ州マカレスター大学の生物学/地質学助教授であるクリスティ・カリー・ロジャーズ氏は想定しているようです。
何だか、いやらしい目つきのT.レックス。
(Via.Daily Mail / Huffington Post)
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