Great Soviet Space Exhibition 01

 1927年に旧ソ連の発明家協会によって開催されたという「大ソビエト宇宙展」。同年4月にモスクワで開催されましたが、1922年12月末にソビエト連邦の樹立宣言が成されてから間もない時期であったために、財政面も含めて時期尚早、あるいは大衆を扇動するとの声もあったのだとか。

 ジュール・ヴェルヌやHG.ウェルズを始め、名だたる科学者や著名人によるプランや設計図、立体モデルや写真などがディスプレイされた世界初の宇宙展は好評を博したのだそうです。

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Great Soviet Space Exhibition 02

 ジオラマの入り口には月の表面が大きく描かれています。

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Great Soviet Space Exhibition 03

 展覧会の主宰者たちの写真。委員会は O. Kholoshchev , I. Belyaev , A. Savarov , G. Polevoi , Pyatetsky の各氏によって組織されていました。

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Great Soviet Space Exhibition 04

 展覧会の一部を示す写真。左端にジュール・ベルヌの発射体(ロケット)とHGウェルズの小説「月世界最初の人間」に登場したケイヴァーリット球体のモデルが見られます。

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Great Soviet Space Exhibition 04-2

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Great Soviet Space Exhibition 05

 「発明とデザインの時代」を示す一連の展示物。

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Great Soviet Space Exhibition 06

 ロバート・ゴダード発案による、液体推進ロケットのディスプレイ。
 ゴダードは現代のロケット工学の開拓者の一人であり、革命的な業績を残しています。ただしその理論が時代から先走り過ぎていたため、同時代にはしばしば嘲りの対象になったそうです。

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Great Soviet Space Exhibition 07

 オーストリアのロケット・パイオニアである、マックス・ヴァリエの出版物コレクション。宇宙旅行協会のメンバーであったヴァリエは液体燃料を使用したロケットエンジンを開発しましたが、ベルリンで行われたロケットカーのテストドライブでエンジンが爆発し、死亡しています。

 ヴァリエを取り上げた過去記事:自分の発明で死んだ発明家7人

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Great Soviet Space Exhibition 01

 ヴァリエ発案による宇宙船のモデル。

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Great Soviet Space Exhibition 08

 コンスタンチン・ツィオルコフスキーの展示コーナー。
 ツィオルコフスキーはロケット理論、宇宙服や宇宙遊泳、人工衛星、多段式ロケット、軌道エレベータなどの考案で知られ、現代ロケット工学の基礎的理論を構築した人物。「ロケット工学の父」と呼ばれ、『月世界到着!』をはじめとする科学啓蒙的なSF小説を著しており、SF史においても著名です。

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Great Soviet Space Exhibition 09

 ツィオルコフスキーの彫像。

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Great Soviet Space Exhibition 10

 Federov によって発案された宇宙船のモデル。彼は「原子内のエネルギーの使用に起因する、電気化学のエネルギー」によって推進を達成することを計画していたのだそうです。

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Great Soviet Space Exhibition 11

 Federov 宇宙船のエンジンコンパートメントの図。

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Great Soviet Space Exhibition 12

 Tsander 宇宙船のモデル。従来の航空機のように離陸し、毎秒215〜280マイルの速度で飛行、高高度でロケットに切り替わるというシステムを想定していたようです。コンセプトのみなら現代のスペースシップに通じるところもありそうです。

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Great Soviet Space Exhibition 13

  大気の上層部で発生した“謎の現象”を示すという絵。

(Via.io9 - The Great Soviet Space Exhibition of 1927)

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