東京現代美術館にて「特撮」をテーマとした展覧会「館長 庵野秀明 特撮博物館」の開催決定が報じられたことが話題となっています。
同展覧会が開催されるのは7月10日(火)〜10月8日(月・祝) 。
円谷英二によって開拓された日本特撮が岐路に立たされている現在、失われつつある“特撮”を愛する庵野秀明が館長となり、博物館を立ち上げた、というコンセプトのもと行われるもの。
宮崎駿監督作「風の谷のナウシカ」に登場する巨神兵が初めて公式に実写化される特撮作品、『巨神兵東京に現わる』が今回のために制作、上映されることも話題となっています。
“特撮”を銘打つだけに、CGではなくストップモーションによるコマ撮り撮影で表現されるのでしょうか? それとも着ぐるみでしょうか? もっとも最新のダイナメーションになる?
展覧会は、『エヴァンゲリオン』シリーズの庵野秀明氏、平成版『ガメラ』シリーズの特技監督でもある映画監督の樋口真嗣氏、スタジオジブリの鈴木敏夫氏の手により企画されたもので、「ゴジラ」「マイティジャック」「帰ってきたウルトラマン」等々の特撮作品に使用されたミニチュアや着ぐるみ、デザイン画など約500点が展示される予定。
「巨神兵像」竹谷隆之作(C)2012二馬力・G
会見では、ポスターにも使用された巨神兵が登場。映画で使用するために制作された、最初のひな形となるモデルなのだそうです。
巨神兵といえば、劇場版でプロトンビームを発射しながら朽ちていくシーンが庵野氏のスタジオジブリで最初に手がけた作品。
旧知の仲であり、副館長でもある樋口監督と作りあげた映像がどのようなものになるのか、期待の高まるところです。
映画『巨神兵東京に現わる』撮影セットより
庵野監督は、「(特撮作品に関わった)人が亡くなり、(ミニチュア模型など)物が消えてしまっている。今やらないとできなくなると思った。当時使われていたミニチュアなどの技術を文化遺産として後世に残していきたい」と企画意図を説明しています。
さらに「価値を感じない人には粗大ゴミに見えるかもしれないけど、僕は文化遺産だと思う。」
と特撮作品への熱い思いを語っています。(引用:MantanWeb)
「海底軍艦」(1963年)海底軍艦 轟天号 撮影用オリジナルから制作したレプリカ TM&(C) 1963 TOHO CO.,LTD.
個人的にも特撮ファンですので、展覧会には興味津々。日本が世界に誇る映像の「粋」である特撮の魅力に、どっぷり浸かりたいところです。
【公式:館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技】
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