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 1979年に始まるSFアニメ「機動戦士ガンダム」に描かれたスペースコロニーは、1969年、アメリカのプリンストン大学教授であったジェラルド・オニールらによって提唱された人工の居住地をモデルとして描かれました。
 オニールの提唱するコロニーは、地球と月との引力が安定する領域“ラグランジュポイント”に設置され、居住区域を回転させて遠心力によって擬似重力を得ることを想定していました。

 ご紹介する画像は、NASAによって具体案まで作成されたスペースコロニーのデザインの一部。サイド3の独立戦争はともかく、世界人口100億人時代に至ろうという21世紀、遠くない未来にスペースコロニー建設のプロジェクトが改めて見直される日が来るのかもしれません。

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(機動戦士ガンダムに登場するスペースコロニー)

■シリンダー型
 1974年にジェラルド・オニールにより提案されたデザイン。シリンダーは直径6km、長さ30kmで1000万人の人口を想定している。
 0.55rpmで回転(1分50秒で1回転)し、地球と同等の重力を発生させるというもの。円筒内部は軸方向に6つの区画に分かれており、交互に陸と窓の区画となっている。窓の外側には太陽光を反射する可動式の鏡が設置され、昼夜や季節の変化を作り出す。

・シリンダー型コロニーの外観
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・いくつかの2気筒コロニーの外観
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・大きな窓を通して内部を見通す
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・長い吊り橋と内部の景観
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・植生や特徴的な雲の様子
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■スタンフォード・トーラス
 1975年にスタンフォード大学で設計された、トーラス型(ドーナツ型)のデザイン。直径1.6km、1万人の人口を想定しており、1rpmで回転し、リング内部の外側に地球と同等の重力を発生させる。太陽光は鏡で取り込まれる。リングはスポークで結ばれ、スポークは人や物資の移動にも使用される。
 また、スポークで繋がれたハブは無重力であるため、宇宙船のドッキングなどに使用される。

・コロニーの外観
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・断面図と内部のインテリア
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・いくつかの隣接するコロニーの外観
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・内部を見通す
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・多くのコロニーが確認できるリムの一部
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■ベルナール球(バナール球)
 1929年にJ・D・ベルナールにより提案されたデザイン。原案では、直径16kmの球殻に2万〜3万人の人口を想定していたが、後にスタンフォード大学にて再設計され、直径500m、人口1万人、1.9rpmで回転して赤道部分に地球と同等の重力を持つ構造のものが提唱されるようになった。
 この設計案では、太陽光は外部に設置された鏡で反射され、極付近の大きな窓から取り込まれる。

・外観
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・ベルナール球のモデル写真
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・内部インテリアの断面図
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・グライダーの飛ぶ内部の様子
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・断面図と農業モジュール(複数のトロイド)
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・コロニー建設の乗組員
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 その他のスペースコロニーには、小惑星や小型衛星などの天然天体の内部をくりぬいて居住区域とする「小惑星型」、アポロチョコを2つ結合したような形状を持ち、1996年の大林組の季刊誌に掲載されたデザイン「スペースナッツII」なども含まれるようです。

(Via.Gigazine / Space Colony Art from the 1970s / 参考:Wikipedia)

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