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 1930年から実に75年にもわたって、メキシコ北部チワワ州の州都であるチワワにあるブライダルショップのショーウインドウに陳列されていたという、一体のマネキン人形。
 La Pascualita あるいは Little Pascuala と呼ばれるその美しいマネキン人形には、古くから伝わる伝説があったそうです。いわば都市伝説化しているその物語によると、 La Pascualita は、この店の以前の所有者の娘の、完全に保存された死体なのだそうです。

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 メディアでの報道もあり、南米やアメリカ、ヨーロッパからも多くの訪問を集めるというメキシコのコープス・ブライド(死体の花嫁)は、彼女がマネキン人形なのか、それとも神秘的な力によって保存された美女の死体なのかを見極めようとする人の注目を集めています。

 初めて彼女が陳列されたのは、1930年の3月20日。春の季節のウエディングドレスを着た La Pascualita の美しい姿に人々は惹きつけられます。
 ガラスの瞳、つややかな髪と頬を赤らめた清楚な姿――やがて町の人々は、そのマネキン人形が店の所有者、Pascuala Esparza 氏の娘の生き写しであることに気付きます。
 実はその店の主人には、クロゴケグモに噛まれて結婚式の当日に亡くなった一人娘がいたのだそうです。

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 住民の間に、そのマネキンが防腐処理された店主の娘の死体ではないかとの噂が広がるのに、長くはかかりませんでした。
 しばらくして店主は噂を否定する声明を出しましたが、いつしか噂は都市伝説と化して、哀しい物語を今に伝えているのだそうです。

(Via.La Pascualita – The Corpse Bride of Mexico)

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