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 端脚類とは節足動物門甲殻亜門軟甲綱フクロエビ上目の1グループなのだそうですが、世界で最も深い海溝の一つから、謎の超巨大な端脚類(ヨコエビの仲間)が発見されました。

 問題の巨大端脚類は、ニュージーランド北方沖の海底を走る亀裂「ケルマデック海溝」から発見されたもので、捕獲された7匹の中で最大の個体は体長28センチ。これまでの同類の記録の3倍近いサイズなのだそうです。

 調査を率いた英アバディーン大学の海洋生物学者アラン・ジェイミソン氏によると、調査における当初のターゲットはクサウオだったそうです。
 クサウオは1950年代を最後に同海溝では目撃されておらず、その調査のためにケルマディック海溝にわなを仕掛けたそうですが、予想に反し、巨大端脚類に衝撃を受ける結果になったらしい。

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 ただし今回発見された7匹については、新種なのか単に巨大な既存種なのかはまだ判明していないそうです。
 また、餌の乏しい深海溝では生存競争も厳しく、アラン・ジェイミソン氏によると「彼らの消化器官は驚くほど拡張できる。海溝ではエサが限られているため、とんでもない量を一度に食べておく」とのこと。「種によっては、1年間何も摂取せずに生きられる可能性もある」そうです。

 深海溝に生息する端脚類は大抵2,3センチほどのサイズ。
 ところが今回は、「怪物のような端脚類がやって来た。中間サイズの個体はまだ見つかっていない」と同氏は語っています。

(source.ナショナルジオグラフィック / 1 / 2)

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