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 数百万のアリを擁していたとみられる巨大なコロニーは、科学者のチームによってブラジルで発見されました。
 500平方フィート、地面の下26フィートの規模に及ぶというコロニーは、世界最大級のアリの巣とみられており、また発見時にはすでに廃棄された後だったとのことです。科学者は発見された巣を評して、ハイウェイで結ばれた巨大な迷宮であり、“万里の長城にも匹敵する”と述べています。

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 巣の発掘は、約10トンのコンクリートを巣穴へ注ぎ込むことから始められました。コンクリートの注入に10日、硬化を待ち発掘を始めるまでに1ヵ月――Luis Forgi 教授率いる発掘チームは、巨大なコロニーの全容をあらわにすることとなります。

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 この巨大な巣を作ったアリは「ハキリアリ」。中南米に生息する社会性を持つアリで、その名のとおり葉を切り取り、巣に持ち帰ると“アリタケ”という特殊なキノコを栽培する肥料として利用します。つまり農園(菌園)を営む特殊な種として知られています。

 また、ハキリアリはアブラムシの卵を巣の中で育てることもあり、そのことから農園だけではなく牧場も経営すると表現される場合もあるようです。このように、多数の固体でありながらまるで一個の個体であるかのようにふるまう生物集団、あるいはコロニーは「超個体」と呼ばれています。
 
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 発掘に当たり、約40トンの土を掘り出したと、ネイチャー誌の Secret Power ドキュメンタリー は明らかにしました 。また、アリゾナ州立大学からバート・ヘルドブラー博士にドキュメンタリーの解説を依頼。

 これら巨大な巣のネットワークは充分な換気を考慮して作られており、また主要な部屋を繋ぐハイウェイで形成されています。それら主要な道路から、多くのゴミ処理場とキノコを栽培する真菌庭をつなぐ脇道が枝分かれしており、最短輸送ルートを確保できる構造になっているそうです。

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(Via.Mail Online)



キノコを育てるアリ―ハキリアリのふしぎなくらし (ドキュメント地球のなかまたち)キノコを育てるアリ―ハキリアリのふしぎなくらし (ドキュメント地球のなかまたち)
高家 博成

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