Paranthropus

 ドイツのドレスデンで展示されているという、700万年を遡る様々の類人猿の複顔モデルは、見慣れた再現模型とはちょっと異なっています。
 ソースでは「フォレンジック技術」を用いたと書かれており、どういうものかと調べてみると、一般的にフォレンジックが指すのは「法廷の」「法医学的な」「科学捜査の」という意味を持った形容詞なのだそう。

 コンピュータ関連でフォレンジックという言葉が使われる場合は、コンピュータやネットワークシステムのログや記録、状態を詳細に調査し、過去に起こったことを立証する証拠を集めることを指すようですが、今回の場合は法医学的あるいは科学捜査的な複顔技術という意味で用いられているようです。

 百聞は一見に如かず。再現された類人猿(霊長類)たちの顔モデルは、まるで生きているかのような生き生きとした表情に富んでいます。

 ちなみにTOP画像にあるのは、パラントロプス属の boisei(Paranthropus boisei)と呼ばれる化石人類の属。200〜120万年前にかけて生息していたそうです。非常に重い咀嚼に特化した頭蓋骨を持っており、"くるみ割り人形の男"として知られているとか。

02.サヘラントロプス(Sahelanthropus tchadensis)
Sahelanthropus
 サヘラントロプスSahelanthropus)は、600万年〜700万年前のアフリカ中部に生息していた霊長類の1属。サヘラントロプス・チャデンシス (Sahelanthropus tchadensis) 1種のみが属す。

03.ホモ・ルドルフエンシス (Homo rudolfensis)
Homo rudolfensis
 ホモ・ルドルフエンシスHomo rudolfensis)は、1972年に人類学者リチャード・リーキーと彼の探検隊メンバーが、ケニアのトゥルカナ湖東岸で発見した化石人類の一種。この祖先が人類の進化のどこに入るのか、それはまだ完全には明らかではないらしい。

04.アウストラロピテクス・アフリカヌス(Australopithecus africanus)
Australopithecus Africanus
 アウストラロピテクス・アフリカヌスは、初期のヒト科生物である猿人の一種。2〜3百万年前の鮮新世にいた。

05.Plesianthropus transvaalensis
Plesianthropus transvaalensis
 南アフリカで見つかったアウストラロピテクス・アフリカヌスの頭蓋骨は、「Plesianthropus transvaalensis("トランスヴァールから近い男")」として知られており、200万年前に生息。今回、この顔を再構築するために使用された。

06.ホモ・エレクトス(Homo erectus)
Homo erectus
 ホモ・エレクトスは更新世に生きていたホミニド(ヒト科)の一種。こういう顔の人、21世紀でもいますねw

07.ホモ・エルガステル(またはエルガスター Homo ergaster)
Homo ergaster
 ホモ・エルガステルは、ヒト属の一種。東アフリカの初期ヒト属をホモ・エレクトスとは別種とする時の名称。この場合、最初期のヒト属はエルガステルになるらしい。

08.ホモ・ネアンデルターレンシス(Homo neanderthalensis)
Homo neanderthalensis
 ネアンデルタール人は、約20万年前に出現し、2万数千年前に絶滅したヒト属の一種。旧人であるネアンデルタール人は、現生人類であるホモ・サピエンスにとっては、最も近い近縁種。

09.ネアンデルタール人3様
Three neanderthal
(source.Mail Online)

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