111018c1

 ドイツ人ヨットマン、ステファン・ラミンさんがフランス領ポリネシアのヌクヒバ島で姿を消した事件で、その後、発見された焚火の跡から骨や充填剤を詰めた葉など人体の一部が見つかり、ラミンさんが現地ガイドに殺害され、食べられたのではないかとの疑いが深まっています。

 報道によると、ステファン・ラミン氏は恋人のハイケ・ドルシュさんとともに世界一周の旅に出ており、9月16日にカタマランと呼ばれる双胴船でマルケサス諸島のヌクヒバ島に上陸。島のガイドに雇われたのは、アンリ・ハイチという若者でした(写真下)。

111018c2

 ハイチの案内のもと、ヤギ狩りのために島へ上陸したラミン氏でしたが、しばらくするとハイチ1人がドルシェさんの元に戻り、「ラミンさんに事故があった」と告げると、彼女をジャングルに連れ出そうとしたのだそうです。
 身の危険を感じたドルシェさんが抵抗すると、ハイチ容疑者は彼女を木に縛り付けて暴行し、逃走。自力で縄から脱出したドルシェさんの通報により、二人の捜索が開始されました。

 その後、ジャングルの中で見つかった焚火の跡から、ラミン氏のものらしき遺体の一部と骨、充填剤を詰められた歯などが発見。デイリーメールによると「焚火の死体はバラバラにされて焼かれていた」としており、現在は軍隊を交えた“ハイチ狩り”が行われているとのこと。
 発見された遺体の一部はパリに持ち帰られ調査されていますが、遺体がラミン氏のものかについて正確な結果が出るには数週間かかるとのことです。

map_g_3_02
(画像:タヒチ観光局

 仏領ポリネシアのニュースサイトでは「事件が国民に衝撃を与えた」と報じており、ヌクヒバ島の副市長 Deborah Kimitete 氏は「このような事件は前例がない、まったくひどいものだ」とローカルニュースサイトでのインタビューで答えています。

 著名な作家ハーマン・メルヴィルの『白鯨』にも描かれたヌクヒバ島では、かつて食人(カニバル)習慣をもっていた歴史がありますが、現在ではそれらの風習は行われていないと考えられていたということです。

(source.Telegraph / HEAVEN)

食人国旅行記 (河出文庫―マルキ・ド・サド選集)食人国旅行記 (河出文庫―マルキ・ド・サド選集)
マルキ・ド サド マルキ・ド・サド 渋澤 龍彦

河出書房新社 1987-04
売り上げランキング : 292882

Amazonで詳しく見る
by G-Tools