以前の記事とかぶるかな、と思ったらパレルモのカタコンベは未紹介だったのであらためて。
イタリア南部のシチリア島北西部に位置するパレルモは、中世シチリア王国の古都。そのパレルモにあるカプチン・フランシスコ修道会、サンタマリア・デッラ・パーチェ教会(Chiesa di Santa Maria della Pace)を近くにみる地下納骨堂は「世界で最も美しいミイラ」とされる永遠の死少女ロザリア・ロンバルドが安置されていることで有名な場所。
1599年に建設された地下トンネルの納骨堂には、約8000体ほどのミイラが収蔵されているそうです。
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遺体はそれぞれ男性、女性、処女、子供、司祭、修道僧、および高名なもの(著名な画家ベラスケスを含む)などのカテゴリに区分けされ収納されています。また、当時は完全な防腐処理を施す工程が高価であったため、多くは不完全なミイラあるいは骨の状態であるらしい。
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遺体の中でも特に左側最初の廊下の奥「サンタ・ロザリアの礼拝堂」にみられる、ロザリア・ロンバルドのミイラが最も有名とされます。1918年に将軍マリオ・ロンバルドの娘として生まれたロザリアは、1920年12月6日、肺炎によりわずか2歳の生涯を閉じます。
安置されている約8000の遺体のほとんどが白骨化してしまっている中にあって、ロザリアのミイラは死後90年以上経過していながら、眠っているかのような状態で生前の姿をとどめ続けています。
長く謎とされてきた“ロザリアの奇跡”ですが、その後の調査で、「ホルマリン」「塩化亜鉛」「アルコール」「サリチル酸」「グリセリン」を使用して作られたものであると解明されたとのこと。
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(Via.Capuchin Catacombs of the Dead)
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