Meet the eyeborg 1

 片目のドキュメンタリー映像作家、ロブ・スペンス氏は、まるで映画のターミネーターのように右目に小型のビデオカメラを埋め込みました。
 もっとも、彼のアイカメラは脳にリンクしてビジョンを映し出すようなことはできませんし、失った視力を取り戻したわけでもありません。
 しかし目で見たものをリアルタイムで記録することができますし、外部モニターを使ってつぶさに確認できるという意味では、外部にもう一つの目を持ったと言い換えることもできそうです。

Meet the eyeborg 2

 スペンス氏は幼少期に射撃事故により右目を失いましたが、1970年代に放映されたTVシリーズ『600万ドルの男』のファンであったこともあり、携帯電話のカメラを目にした時に、この小さなカメラを自分の眼窩に収めることが出来ないかとひらめいたそうです。

 2009年にスペンス氏はエンジニアの Kosta Grammatis 氏に連絡しましたが、2人はそれから約3週間の期間を最初のモデルを製作することに費やしました。まるで大衆SFのようなアイデアでしたが、エンジニアは乗り気で2人にとっては楽しいプロジェクトであったようです。

Meet the eyeborg

 まず彼らはスペンス氏の眼の金型を作るために義眼技工士を訪ね、市場で入手することの可能な技術と小さなカメラを探しました。
 結果として、328x250pixelsの解像度を持つカメラは携帯電話や内視鏡などの技術を持つ OmniVision 社より寄贈されました。また、バッテリーとして用いたのは超軽量のリモコンヘリコプターに使用されていたバッテリーなのだそうです。

Meet the eyeborg 3

 カメラアイ『eyeborg』には、映画「ターミネーター」のように赤いLEDライトを装備したバージョンもあります。
 彼のプロトタイプは2009年の最高の発明品の一つとして、タイム誌によって命名されました。以来、マサチューセッツ工科大学スティーブ・マン教授の助けを借りて、eyeborg はさらに洗練を深めています。

(source.Mail Online)