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 アンティキティラ島の機械は1901年に地中海のアンティキティラ島沖から引き上げられた沈没船から発見されたもので、紀元前150-100年に製作されたと考えられている、世界最古の差動歯車式の科学計算機。

 その完璧な機械の構造から、最古のアナログコンピュータと呼ぶ者もおり、同様の複雑さを持った技術工芸品が現れるには、その後1000年の時を経なければなりません。
 そのため長い間“オーパーツ”の一つにカウントされていました。

 歯車を用いた機械としても世界最古の発掘品の一つである「アンティキティラ島の機械」ですが、腐食して石化の進んだ81の部品の謎が解明されたのは2006年に入ってからのこと。

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 アンティキティラ島の機械は37のディスクが驚くべき正確さで組み合わさっており、クランクを回転させると太陽や月、その他の天体の位置を計算します。また、うるう年の調整もあり、それらの計算はアリスタルコスの地動説に基づくものだとされています。

 この魅力ある機械をめぐる長い旅が始まったのは、古代ローマ共和制の最盛期の頃。それから2000年以上を経た1902年、クレタ島近くの海底に沈んでいた機械を、ある海綿採集者が発見しました。
 この複雑な機械が、天体、特に太陽と月および惑星の運行を追跡するために設計された装置だと結論されたのは、それから長い時代を経た2006年11月のこと。

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 画像はアンティキティラ島の機械のエックス線写真。
 石灰化した出土品の複雑な構造を明らかにするまでには、アンティキティラ島の機械専用のリニア断層撮影装置を作成するなど、多くの技術革新を必要としました。

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(HP社のインタラクティヴ・ギャラリーからのスクリーンショット)

 81個の破片になった状態で発見されたという、オリジナルの『アンティキティラ島の機械』を復元するまでには、1950年代以降の多くの研究者の努力が必要でした。

 レプリカとして再現された演算装置の動画は以下から。
 月や惑星の運行を再現するだけでなく、日食の予測も可能だという機械は驚くべき完成度です。

(source.WIRED ARCHIVES / 2 / 3 / 4)

アンティキテラ古代ギリシアのコンピュータアンティキテラ 古代ギリシアのコンピュータ
ジョー・マーチャント 木村 博江

文藝春秋 2009-05-14

2000年前のギリシア人がつくりあげた謎の機械―アンティキテラ。いったい誰が何のために創った機械だったのか?
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動画追加 8/17


Antikythera Mechanism Part 1