kokurico
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 といっても公開前ですが、先日14日に試写会で先行して鑑賞する機会に恵まれ、観てきました。
 本日16日は劇場公開の当日。ネタバレに触れる部分については書けないので、文章もそこそこに軽くレビューしてみようと思います。
 データに関しては公式サイトでオープンにされている程度のことにしか触れませんので、興味があればどうぞ。

 物語の舞台となるのは1963年の横浜。港の見える丘にある下宿屋「コクリコ荘」を切り盛りする16歳の少女、松崎海が主人公。
 毎朝、丘から見える海に向かって信号旗「U・W」旗(安全な航行を祈るの意)をあげる松崎海と、その旗を通学するタグボートからいつも見上げている少年、風間俊。この二人の恋と出生にまつわる秘密を描く物語が、映画『コクリコ坂から』です。

 原作は、1980年頃に少女漫画誌「なかよし」に連載されていた、高橋千鶴と狭山哲郎の漫画『 コクリコ坂から 』。とはいっても、少女マンガ自体は不発に終わった(連載としては)失敗作であったらしい。

 実はこの原作、『耳をすませば』の企画段階の頃にも、映画化可能の目途が立っていたそうです。
 断念した理由は時代的制限にあったとのことですが、その理由を「学園闘争が風化しつつも記憶に遺っていた時代には、いかにも時代おくれの感が強かったからだ。」と企画と脚本を担当した宮崎駿氏が書いています。
 それを今になって映画化した理由については、先の引用箇所に続けて、「今はちがう。学園闘争はノスタルジーの中に溶け込んでいる。ちょっと昔の物語として作ることができる。」としています。

 あまりに純粋すぎる物語に手嶌 葵のウィスパー・ボイスが重なり、切なく響く作品。
 登場人物の全てが優しく、美しすぎる感が無きにしも非ず。物語が素直に進みすぎるきらいを感じもしましたが、それこそが製作者の意図するところであったのかもしれません。

 ノスタルジーに溶け込んでいる時代だからこそ、あまりにも純粋にまっすぐに描かれた映画『コクリコ坂から』。
 なんといっても、主題歌を歌う手嶌 葵の歌声が素晴らしい。
 挿入歌として使用されている坂本九の『上を向いて歩こう』はもとより、劇中曲(歌)も楽しくて、サントラは素晴らしいですよ。



 ちなみに主題歌『さよならの夏』は森山良子さんがオリジナルのようです。手嶌 葵のカバーと主題歌の採用は大正解ですね。



コクリコ坂から サウンドトラックコクリコ坂から サウンドトラック
武部聡志

スタジオジブリ・プロデュース「コクリコ坂から歌集」 さよならの夏〜コクリコ坂から〜 (コクリコ坂から・主題歌) コクリコ坂から イメージアルバム~ピアノスケッチ集~ 脚本 コクリコ坂から (角川文庫) コクリコ坂から

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