大発見として話題となっている魚は「シロクラベラ」といい、貝を岩に打ちつけて殻を割り、中身を食べる習性があるらしい。
画像はオーストラリアのグレートバリアリーフの近郊、水深18メートル付近の沖合で2006年に撮影されたもの。シロクラベラという「種」が発見されたわけではありませんが、道具を使用する野生の魚が確認されたのは、世界初のことだったそうです。
写真を撮影したのは、プロダイバーのスコット・ガードナー氏。
セントラルクイーンズ大学でサンゴの生態を研究しているアリソン・ジョーンズ氏は、ガードナーさんから写真を見せられた時には「思わず声をあげてしまった」と当時を振り返っています。
02.体を横に倒し、ザルガイを岩に打ちつけているシロクラベラ。
道具を使う生き物はかつては人間だけの特徴と考えられていましたが、今ではチンパンジーをはじめ、イルカ、カラス、タコなど多数の動物で確認されています。
その中には複数種の魚も含まれてはいますが、ジョーンズ氏によれば、道具を使う魚の例は大半が実験室での観察によるもので、海に住む野生の魚で確認されたのは初めてだったそうです。
03.貝を平らげ、満足げに自慢の歯を見せるシロクラベラ。
シロクラベラの英名である「Tuskfish」は、牙のような歯(Tusk)に由来するものだとか。ところで、シロクラベラが本当に道具を使っていると認められた場合、「興味深い疑問が生じてくる」と研究チームは話します。
例えば、いつも同じ場所で貝殻を割って食べているのか?
ジョーンズ氏は「魚にも地形や目的地の把握能力があるとする見解は以前から存在する」と前置きしたうえで、「シロクラベラが常に同じ岩を使っているとすれば、この説の有力な裏付けになるだろう」と語ります。
とはいえ、同様の行動を行う魚の例は2006年以降には目撃されておらず、結論を下すには時間がかかりそうです。
(注:研究の詳細は「Coral Reefs」誌オンライン版に6月24日付けで発表されたものです)
(sauce.ナショジオ:1 / 2 / 3)
セントラルクイーンズ大学でサンゴの生態を研究しているアリソン・ジョーンズ氏は、ガードナーさんから写真を見せられた時には「思わず声をあげてしまった」と当時を振り返っています。
02.体を横に倒し、ザルガイを岩に打ちつけているシロクラベラ。
道具を使う生き物はかつては人間だけの特徴と考えられていましたが、今ではチンパンジーをはじめ、イルカ、カラス、タコなど多数の動物で確認されています。
その中には複数種の魚も含まれてはいますが、ジョーンズ氏によれば、道具を使う魚の例は大半が実験室での観察によるもので、海に住む野生の魚で確認されたのは初めてだったそうです。
03.貝を平らげ、満足げに自慢の歯を見せるシロクラベラ。
シロクラベラの英名である「Tuskfish」は、牙のような歯(Tusk)に由来するものだとか。ところで、シロクラベラが本当に道具を使っていると認められた場合、「興味深い疑問が生じてくる」と研究チームは話します。
例えば、いつも同じ場所で貝殻を割って食べているのか?
ジョーンズ氏は「魚にも地形や目的地の把握能力があるとする見解は以前から存在する」と前置きしたうえで、「シロクラベラが常に同じ岩を使っているとすれば、この説の有力な裏付けになるだろう」と語ります。
とはいえ、同様の行動を行う魚の例は2006年以降には目撃されておらず、結論を下すには時間がかかりそうです。
(注:研究の詳細は「Coral Reefs」誌オンライン版に6月24日付けで発表されたものです)
(sauce.ナショジオ:1 / 2 / 3)
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