1855年11月11日(安政2年10月2日)の午前10時頃に関東地方南部で発生した、いわゆる「安政大地震(安政江戸地震)」。マグニチュードは6.9、死者約4300人、町方の倒壊家屋約1万5000戸、土蔵約1400棟とされる江戸時代を通じて最も甚大な被害を出した大震災のこと。
その地震の後に江戸で大流行したのが、ナマズが地震を起こすという俗説をテーマとした『鯰絵』と呼ばれる風刺絵といいますか、一種の諧謔(かいぎゃく)絵で、その多くは鹿島明神が「要石(かなめいし)」を使ってナマズを封じ込めるという民間信仰を下敷きとしたものでした。
鹿島神宮の祭神である武甕槌(タケミカヅチ)大神が、要石によって大鯰を封じ込めるという言い伝えが広く流布していたことから生じていますが、その多くは地下出版でなされていたため、画工の署名がなされていないものが大半となっています。そして面白いことに、「世直し鯰」というテーマで当のナマズが神々に謝罪をおこなったり、被災者を倒壊した家屋から救い出そうとしている構図なども見られます。
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(Via.Namazu-e: Earthquake catfish prints)
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(Via.Namazu-e: Earthquake catfish prints)
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