kevorkian01_books

 安楽死推進論者で、『ドクター・デス(死の医師)』の異名でも知られた、元医師で病理学者でもあったジャック・ケヴォーキアン(キボキアン)氏が6月3日、米ミシガン州の病院で死去されたことはすでにお届けしましたが、氏が複数の印象的な油絵絵画を残し、またジャズミュージックに通じたアーティストであったことが語られることはあまりありません。

 彼の行った行為や思想については賛否あるでしょうからここでは述べませんが、生命の行きつくところの「死」という現象やそこへ至る方法論について、ケヴォーキアン博士がある種の興味に取りつかれていた人物であったことは間違いのないところではあるのでしょう。氏の残した絵画にもやはり、死へ至るイマジネーションの片鱗をうかがうことができます。
 少なくとも管理人は、ケヴォーキアン氏が単に患者から苦痛を取り除きたいという、“医師としての善意”のみでかかる行為を行っていたと解釈する向きには賛同する気にはなりません。

01.The Gourmet (On War) - 美食家(戦争での)
kevorkian1_The Gourmet (On War)

02.fever - 熱
kevorkian2_fever

03.very still life - とても静かな命
kevorkian3_very-still-life

04.paralysis - 麻痺
kevorkian4_paralysis

05.for he is raised - 彼の発生
kevorkian5_for-he-is-raised

06.fa la la la la
kevorkian6_fa-la-la-la-la

07.brotherhood - 兄弟の関係
kevorkian7_brotherhood

08.nearer my god to thee - 汝は私の神に近い
kevorkian8_nearer-my-god-to-thee
(Jack Kevorkian art&books / Dr.Jack Kevorkian Gallery - DR.DEATH)

 関連エントリー
130人を安楽死させた『死の医師』、ジャック・ケヴォーキアン氏が死去

生と死の美術館生と死の美術館
立川 昭二

岩波書店 2003-03-27
売り上げランキング : 456545

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

死の歴史―死はどのように受けいれられてきたのか (「知の再発見」双書)死の歴史―死はどのように受けいれられてきたのか (「知の再発見」双書)
ミシェル ヴォヴェル 池上 俊一

創元社 1996-12
売り上げランキング : 129888

Amazonで詳しく見る
by G-Tools