a0083474_10384876

 おいおい、また物騒なことを書くのかよ。とか、そこ言わない(笑)

 といっても別段、否定的な意味だけで書くつもりはないのでご安心を。というのもですね、例えば戦隊シリーズが同じようなシリーズをずっと続けているのかといえば、少しずつ新しい試みを取り入れていることを特撮ファンは知っているわけで、必殺シリーズも同じだったんですね(←過去形)。

 いや、いきなり括弧で前言撤回してるがなww

 ちょっと長くなりそうなんで、続きは以下からお願いします。

 さて。

 必殺でいえば、古くは仕掛人での鉄壁の掟の部分を、次の仕置人では厳密な意味での元締を持たない合議制へとシフトしているし、次の助け人では(これに関しては前作が羽目を外し過ぎたきらいもあってちょっとした事件になりまして、そういう経緯もあるものの)、仕掛・仕置という殺伐としたものから「助ける」という方向へとソフトランディング、次の仕留人では舞台を幕末へ、次の仕事屋稼業では賭博すなわちギャンブルの要素を取り入れ……といった具合。

 そういう点で言うなら、市松の参入した仕置屋稼業などは、彼の参入という点以外は初期シリーズの中では特色のない作品ではあるのね。
 もっとも、ネットチェンジによる視聴率低下が理由で、手堅いところを作ろうとするのは当然のことだったと思うし、それは主水の三度目の登板というあたりにも顕著に表れています。

 で、とどめが脚本家・早坂暁を投入した「からくり人」。
 もう、からくり人以前・以後という分け方もできるんじゃないかと思うくらいのエポックメイキング。
 新からくり人では安藤(歌川)広重の描いた東海道五十三次の中に、殺す相手の姿を忍ばせてあるという設定になっていて、謎解きの面白さも加味。
 んで、新仕置人では「寅の会」という巨大な闇の組織の存在を描く、といった具合。

 この辺りに関しては時代が良かったというのか、まあ余力があった。
 しかし、その後も新機軸が続くのかといえば、実は設定の部分では、それほど大きな変化はなかったりします。

 特に後期必殺シリーズ(要するに仕事人第一作に始まるもの)に関して言えば、仕事人が原点回帰を旨とする作品であったこともあって、元締+主水チームという基本構造はシンプルなもので、あえて言うなら若手仕事人(かの有名な三田村邦彦演ずる飾り職の秀です)の参入くらい。

 ただ、これも前作の「翔べ!必殺うらごろし」でオカルト要素を取り込んだハッチャけすぎた内容から急激な視聴率低下を招き、シリーズ終焉の危機まで訪れての挽回作品ですから、上記仕置屋稼業と同じ理由で理解できる。

 次作の仕舞人は、からくり人の天保(泣き節お艶)一座を京マチ子演じる阪東京山一座とした作品ですし(駆け込み寺での“女の恨みを晴らす”という特色は間違いなくあります)、以降の仕事人シリーズは言うに及ばないまでも、各中継ぎ作品にしても、渡し人→流行の部分を取り入れたことを外せば、主役以外の殺し屋が2人とも妻帯者であることくらい、仕切人→勇次のスピンオフ作品。パロディ要素全開。
 で、やっぱり”うらごろし”みたく視聴率低下(苦笑)、橋掛人→先代の元締が残した切絵図(地図)に謎要素、必殺まっしぐら!→秀の主演作。スーパーマリオブラザーズを設定の下敷きに(必殺に詳しくない方には??だと思うので、後述します)、剣劇人→主役三人が元義賊、共通の恋人であった女の娘、お七の義憤に応えるために大活躍、仕事人・激突!→奉行所直属の対仕事人組織「覆面組」との対決、といった感じ。

 それでも、各作品ごとに設定としての特色がないわけじゃない。
一口に焼き直しとはいっても微妙に趣向を変えていますし、そういう意味での作品ごとの特色はあります。

 で、そこで仕事人2009を考えてみる(前置きが長えよ!)。

 特色……特色……う〜ん。

 ジャニーズ?それとも主水が脇に回ったこと?

 前者は特色っちゃあ特色だろうけど、これは設定面のこととは言えないし、単に事務所の力関係のこととか、業界話でしかないだろうからなあ……。
 後者に関しては、言ってみれば主水からの主役シフトへの足掛かり的な意味合いのほうが大きくて、特色であることには間違いないんだけど、基本的には安定ラインのものだし。

 ただ、これは仕方がない部分だとは思う。
 激突から数えて、2007では15年目の復活作品ですし、視聴者が受け入れやすいシンプルなものを設定することは理解できます。
 また、お爺ちゃん主水が脇にいる中で旧来のような元締設定を取り入れるのも難しい(*お菊は情報係兼殺しの手助けまで行うくらいくらいだから、準元締的な存在だろうと思う。その証拠に、お菊が“仕事人の掟”を統括する存在ではないし)。

 あえて言うなら、時事ネタを従来よりもかなり意識して作成されてるところくらいだと思うけど、これも解釈しだいのところだしね。

 もし、2009がシリーズ化して続編が作られるとしたら、その時こそ特色、というか作品を差別化できるところの設定が必要になってくると思う。

 とはいっても、シーズン2みたいな感じで、特色なく作っちゃいそうな予感がするから困ったもんです(笑)

必殺!大全集―尽きぬ恨みの数々を、晴らす仕事の裏稼業必殺!大全集―尽きぬ恨みの数々を、晴らす仕事の裏稼業
山田 誠二

データハウス 1996-06
売り上げランキング : 137046

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

※追記:上記「必殺まっしぐら!」でのスーパーマリオを下敷きにしたという部分ですが、こういうことです。

「前年の1985年、世間の人気を集めたファミコン(ファミリーコンピュータの略)ゲームソフト、「スーパーマリオブラザーズ」(任天堂)をモチーフに、秀が、ゲームの主人公であるマリオ、恋人の若紫が、ヒロインのピーチ姫として、敵の大魔王クッパ的存在の向島仁十郎(筆者注:秀が所属する元締・神楽坂宋右衛門に敵対する元締)に立ち向かうというのが、作品全体の骨子となっている。 企画時のタイトル案は、『必殺!びっくり箱』だった。」

 引用、Wikipedia