変態村 calvaire
2006年配給 フランス/ベルギー
制作,脚本,監督/ファブリス・ドゥ・ヴェルツ
出演/ローラン・リュカ、ジャッキー・ベロワイエ、フィリップ・ナオン、リュック・クシャール 他

さて、晴れてサーバーをライブドアに移して始まりました幣ブログ。
別段、映画などのレビューを中心とした構成ではございません。思いつくまま、気ままに取り留めなく語っていきたいと思います。

初めてご訪問の方は、表紙の下に旧ブログもリンクしてありますので、興味がおありならどうぞ。

その門出の第一弾は、これだ!


…変態村(笑)

ちなみに、2004年カンヌ国際映画祭批評家週間正式出品作、2005年アムステルダムファンタスティック映画祭グランプリ、同年ジェラルメ国際ファンタスティカ映画祭審査員最優秀賞、国際批評家賞、プレミア観客賞、各賞受賞のホラー作品。

レビューはネタバレ含みますんで、読みたい方は以下から。

まず、この映画は邦題がいけない。
原題のcalvaire(※ラテン語。ゴルゴタの丘)の意をまるで酌まずに、ただ表面的な映画のなぞり方をしている。何より、下品な興味のそそり方が鼻につく――といっても、俺もそのタイトルで手に取ったんですけどね(笑)
ホラー映画とは一面そういうものだと言ってしまえばそれまでですが、原題の意味を踏まえていれば、それが映画の最後の場面で澎湃(ほうはい)として浮かんでくるものを、邦題が頭から拒否してしまっている。
実際、作品に登場する村人たちの描写は俗語でいう変態というよりは「狂気」であり、B級ホラーとは一線を画して見るべき作品です。

で、映画は主人公の売れない歌手・マルクが老人ホームでの慰問ライブを行なうところからスタート。のっけから何やら怪しい雰囲気なのですが、その舞台を終えて次の訪問先へ向かう道中、車が故障。
雨中の森の中、立往生したマルクは、逃げた犬を探しているボリスという青年に出会います。

マルクは彼に宿までの道案内を頼むのですが、その宿の主人のバルテルが……変態(笑)。というか、村人全員が変態。
とか書いちゃうと邦題の罠にハマってるようなのですが、あえて書いてます。

このバルテル。元コメディアンを自称し、同じ芸人であるマルクにシンパシーを抱く様子を見せるのですが、過去に愛妻・グロリアに逃げられたことを切っ掛けに、すでに狂気に取り付かれており、ついにはマルクを力付くでグロリアに仕立てあげ、強姦します。
この時点から、バルテルにとってのマルクという男性の宿泊客は消去され、完全にグロリアそのものの存在として一体化します。

が、どうやら村人全員がグロリアという女を共通の幻想として狂気に取り付かれているらしく、マルクを誰一人グロリア以外とは認識できず、散弾銃片手に宿に殴り込んでバルテルを殺害すると、やはりマルクを強姦(苦笑)
この辺り、見ているこちらが唖然としてしまうのですが、どうです?
やはり変態というよりは、狂人でしょう?

叙情的とも思える美しい映像の中に、点在し顕在化されていく狂気が徐々に加速度を増しながら、原題の意図を知らねば、思わず「あへ?」となってしまうクライマックスへと(笑)

やはり、この映画は邦題が頂けない。

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